適者生存 survival of the fittest
From “The Story of Man”, The Economist, December 24, 2005
招(しょう)です。ご主人様は今日4日から仕事始めでした。久しぶりの通訳でなんだかちょっと調子が出なかったとぼやいてます。
さて、私のほうは、早速 The Economist の記事の中身を見ていくことにしたいと思います。まずは現在のprint editionの最新号である December 24, 2005 issue のカバーストーリーから。
翻訳でもそうなのですが、とくに通訳の場合、日本語の四字熟語と、それに対応する英語をいかに知識として蓄えているかがパフォーマンスを左右する重要なポイントになってきます。「適者生存」と ”survival of the fittest” をふたつ並べてみれば、どうということはない。ああ、そうか、ということになるのですが、この両者が頭の中できちんとつながっているかどうか、単純に知識として知っているかどうかは、実際に現場でどちらか片方が出たときに切実な問題になってきます。
A nice idea in a world more usually thought of as seasoned by the survival of the fittest.
(The story of man, Economist.com, Dec. 30, 2005)
survival の前にも the がついていますから、仮に知らなかったとしても、あぁ、これは何かの決まり文句なのだなということがぴんとくるはずですね。ですから、訳すときもそれがはっきり伝わるように訳せればベターだと思います。
「適者生存」は、最近は企業が生き残りをかけて戦うビジネスの世界で使われることが多い表現ですが、もともとはダーウィンの進化論に関する議論の延長線上に登場した言葉だそうです。フリー百科事典『Wikipedia』の適者生存の項によると、「社会進化論の提唱者である哲学者のハーバート・スペンサーが発案した造語」とあります。The Economistの記事では
It was Spencer, an early contributor to The Economist, who invented that poisoned phrase, “survival of the fittest”.
とあり、なんとこの哲学者のスペンサー氏も The Economist の寄稿者だったことがわかります。160年の歴史を持つThe Economist恐るべし、といった感じでしょうか。
では、ついでにアメリカの経営誌Forbesの少し前の記事から survival of the fit の例を。
I believe in capitalism and survival of the fit, but it isn't good for business--or for America--to have so many of our domestic auto and parts companies in financial trouble. (Good For America: Higher Prices And Great Cars by Jerry Flint, Forbes.com, August 30, 2005)
そして、私が愛用し、通訳者、翻訳者になるために勉強している方に強くお勧めしている、Collins COBUILD の survival の項には、こうあります。
You can use the survival of the fittest to refer to a situation in which only the strongest people or things continue to live or be successful, while the others die or fail.
通訳者や翻訳者は、市場原理のもとで淘汰されるリスクに常にさらされる商売ですが、招(しょう)のご主人様には、ぜひとも適者生存の「適者」であってほしいものだと強く願っています。
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適者生存―メジャーへの挑戦
著者:長谷川 滋利 |
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